成田山新省寺私の話

私、角田明照(みょうしょう)は、霊感があります。
初めて、神仏のお姿を見せて頂いたのは、母によると3歳になる一週間前からだそうです。
そのときの話しをします。
3歳前後の私は兄弟と遊ぶよりも一人遊びを好んでいました。
家の近くに小さな川があり、水面への光の反射や流れを眺めているのがとても好きでした。
その日も川面を飽きることなく眺めていました。
フッと気配を感じると、西の方から髭をはやし、杖を持ったおじいさんが座ったまま近づいてきました。
座ったまま人が近づいてくる不思議さもあり、とりあえず家に帰りました。
そして、お風呂場にいき、隠れました。
こっそりと、おじいさんがいるのか確認するため扉をあけると、そのおじいさんはニコニコして座ったまま空中に浮きながらお風呂場の扉の前にいました。
何かとても楽しくなってきて、次はトイレに隠れました。
『もう、いないかな?』と、思い扉を少しあけ覗くと、やはり、扉の前にニコニコしながらいました。
寝室・兄弟の各部屋・居間どの部屋に隠れても、結果は同じでした。
最後に残った本堂に隠れました。
すると、今度は今までと違い、本堂の扉の前でニコニコしていたおじいちゃんが、扉を開けるのと同時に本堂の中に入ってきて消えてしまいました。
子供心にも面白い事があった!と、感じていました。
ここからは、母から聞いた話です。
今日一日の出来事を母から訊ねられた私は、不思議なおじいさんと遊んだ話しをしました。
すると、両親が慌てだしました。
なぜなら、この成田山で行っていることは、修験道に重きをおいています。
それなのに、修験道の開祖である神変大菩薩(役小角)をまだ、祀っていませんでした。
両親は早速、知り合いに頼み神変大菩薩(じんべんだいぼさつ)のお姿を彫って安置しお祀りしました。
面白いことに、彫りあがってきた神変大菩薩様は、私が見たお姿そのままでした。
座ったまま人が近づいてきたこともあり、私の忘れられない楽しい思い出の一つです。

こんなんが、この出来事を境に私の日常になっていくのでした。

神変大菩薩様は、修験道の開祖で吉野の蔵王権現様を感得された、歴史に名前の残るとても凄い方です。
ご縁があってこのページをご覧になった方はきっと本尊不動明王様とともに神変大菩薩様ともご縁があると、信じます!
大切になさってください。