だいづ時間があきました
早いものでもう6月も半ばです。
今月の法話です。
これから気温も高くなるようです。
コロナはもちろん、熱中症にもどうぞお気を付けください。
皆様の何かしらの幸せのヒントになればと思います。
塩山 成田山新省寺 6月法話
今月の言葉
「一切皆苦(いっさいかいく)」
仏教の開祖・お釈迦様の言葉です。
お釈迦様は約2500年ほど昔の方で、お釈迦様の言葉を集めたものが「お経(経典)」です。
お経の中には生きていくための指針になる言葉がたくさんあります。
仏教の柱となる考えが4つあります。これを「四法印しほういん」といいます。
「諸行無常」「諸法無我」「涅槃寂静」「一切皆苦」があります。
今月は「一切皆苦」をお話させていただきます。
「一切皆苦」の意味は「この世は思い通りにならない事が多く心身に苦しみである。」です。
仏教では様々な苦しみがあることを認め、その苦しみが生まれる理由(十二縁起など)も教えてくれます。
苦しみの中には自分ではどうしようもない事も、苦しみの原因を他人のせいにしてしまいがちな事も認めています。苦しみを仏教では「四苦八苦」といいます。今回は「四苦」を表してみます。
「四苦」とは「生・病・老・死」です。生きる事の苦しみ。病気お悩み苦しみ。老いる事の苦しみ。死を迎える事の苦しみ。です。程度の差はありますが、この苦しみは、ほとんどの人が持つ苦しみです。
その苦しみの対処法としてお釈迦様は「諸行無常=全てのものは常に変化する」「諸法無我=全てのものは周りの影響を受けて変わっていく」という考えを教えてくださいます。
例えば「花」 花は天気や土地などの影響を受けて成長します。(諸法無我)
花は芽がでて大きくなり花が咲き、やがて花が散り種を残します。(諸行無常)
花もたくさん咲く事ができる環境のいい場所がいいのでしょうが、種が鳥や風に運ばれて厳しい環境の場所に運ばれてしまうかもしれません。花の思う通りにならない事もあります。(一切皆苦)
でも、花は風雪に耐え、花としての一生を全うします。
その潔い姿を手本とするように、この世に未練を残さずあの世に迷わず行くようにと先祖を諭すために
仏壇などには花をお供えします。
本当の苦しみ、悲しみを知る人は心から優しいです。人は苦しみや悲しみを知り、はじめて感謝の心を持ちます。そして、苦しみを乗り越えた先の幸せの大きさも実感します。
お釈迦様は人々を救う事、人々が迷い・苦しみから解放されることを望み、様々な教えを説かれました。
お釈迦様のこの思いを人々の身近なところで、行ってくださるのがお不動様です。
お経から多くのことを学び、コロナ禍の中でも日々の生活の幸せを感じながら、お不動様を信じ敬い
今月も過ごしていきましょう。